築10年以上の一戸建てを高く売るには?不動産売却のコツを徹底解説!

2025/03/25

築10年以上の一戸建てを高く売るには?不動産売却のコツを徹底解説!

築10年以上経った家を手放すことを考え始めたとき、「いくらで売れるのか」「どんな準備が必要なのか」といった不安や疑問を抱く方は少なくありません。

新築当時は価値があった家でも、年月とともにその評価は変わります。

しかし、築年数が10年を超えていても、土地の条件や立地、メンテナンスの有無などによって売却価格に大きな差が生まれることをご存じでしょうか。

この記事では、築10年以上の住宅を納得のいく形で売却するために知っておきたい相場の動きや準備のポイント、高く売るためのコツまでを、わかりやすく解説しています。

「少しでも高く、スムーズに家を売却したい」と考えている方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

築10年以上の家の売却相場と価格変動要因

築年数と建物価値の関係

築10年以上の住宅を売却するときには、まず建物自体の価値がどのように変化しているかを把握することが重要です。

新築時点では評価が高く算出されていた建物も、耐用年数の経過によって相場が下落するケースは少なくありません。

木造や鉄骨など構造の違いによって下落率や修繕費用の想定額も変わるため、売り時のタイミングを判断するときには物件の特徴を正しく把握する必要があります。

また、中古住宅には新築住宅にはない魅力がある一方で、長年の使用による設備や外壁の劣化などが評価を下げる要因になり得ます。

それでも、国土交通省のデータや不動産会社の査定結果を参照すると、築年数だけで価値がゼロになるわけではないと解説されています。

実際には建物部分の価値が減少しても、建物のメンテナンス状況や周辺環境の需要によって査定額が左右されることもあるため、一概に築年数だけで最終的な売却価格を決めるのは早計です。

築年数と物件の状態を総合的に見極めながら、売主としては不動産会社や複数社の査定を比較するなど、納得いく価格を導き出すための準備が不可欠だといえます。

土地の価値と立地条件の影響

築年数が同程度の物件でも、土地の評価や立地条件によって価格は大きく変わります。

住宅が建つエリアや市区町村の人気度、さらには最寄り駅までの距離や商業施設との位置関係など、多様な要因が売買時の金額に反映されるのが一般的です。

とくに都市部や首都圏のように地価が上昇傾向にある地域では、建物価値が下がっても土地の価値が高いため、売却価格が一定水準で保たれる可能性があります。

一方、郊外や過疎化が進む都道府県では、需要の減少によって地価が下落しているケースもあるため、不動産会社に依頼して詳細な相場を確かめるのが安心です。

また、土地の形状や接道状況によっても査定額が変動し、買主が自由にリフォームや建て替えを検討しやすい条件かどうかが評価に反映されることがあります。

築10年以上の家を売る際は、建物のみならず土地の持つ資産価値を正確に理解しておくことが大切です。

なぜなら、建物の築年数で評価が落ちていても、利便性の高いエリアであれば思わぬ高値がつく場合もあり、売主側が適切なタイミングと売り方を選択するためにも土地情報の把握は欠かせません。

市場動向と経済状況の影響

不動産市場は経済状況や金利の変動など、さまざまな外部要因によって左右されます。

景気が好調なときには購入希望者が増えやすく、比較的高い価格での売却が期待できる一方、不景気のときには買い手が慎重になり、想定よりも低い金額での成約を余儀なくされるケースもあります。

また、全国的に見ると首都圏と地方では物件価格の推移が異なり、東京都や神奈川県など需要が集中しやすいエリアでは価格が維持または上昇する反面、地方では停滞や下落が続く地域も存在します。

さらに、金融機関のローン金利が上昇すると買主の資金計画に影響を及ぼすため、売却時期の判断に悩む方も多いです。

こうした経済動向や市場の傾向を把握するには、不動産会社や信頼できる編集部が公開する最新の市況レポートやデータを積極的に活用するとよいでしょう。

いくら築年数が古い物件でも、経済環境や地域ごとの需要が追い風になれば高値で売れる可能性があります。

逆に、市場が冷え込んでいる時期に無理に売り出すと希望価格に届かないまま長期間販売活動を行うリスクが生じます。

売主としては、売り時を見極めるためにも市況や経済指標を定期的に確認し、なるべく余裕をもった計画を立てることが肝要です。

売却前の準備と注意点

不動産会社の選び方と査定依頼のポイント

築10年以上の家を納得のいく価格で売るには、不動産会社選びが大きなカギを握ります。

複数社に一括査定を依頼して価格や営業戦略を比較検討すると、より適切な判断がしやすくなります。

机上査定だけでなく実際に訪問してもらい、建物や周辺環境を含めて総合的に評価してもらうのが望ましいです。

その際に、不動産会社の担当者が地元の市区町村やエリアの市場動向を把握しているか、過去の売却実績を具体的に提示できるかなどをチェックするとよいでしょう。

また、信頼関係を築くためにも、担当者の説明がわかりやすいか、適切な媒介契約の種類を提案してくれるかなどがポイントとなります。

仲介手数料や広告費用といった条件面の確認も不可欠ですが、単に費用が安いだけでなく、売買活動をどのように進めるのかを総合的に検討することが大切です。

売主としては、不動産会社とのコミュニケーションを密に取りながら、査定価格と市場価格の差を冷静に見極め、売り出しスタート時の金額を決める準備を進めるとスムーズに活動できます。

必要書類の準備と確認

売却手続きをスムーズに進めるには、必要書類を早めに揃えておくことが重要です。

まず、登記簿謄本(登記事項証明書)や公図などの物件情報を示す書類が必要となります。

さらに、住宅ローンを利用中の場合は残債がどれほどあるかを示す返済予定表やローン残高証明書も用意し、売買契約時に金融機関との調整が発生しないように確認をしておきましょう。

加えて、身分証明書や印鑑証明、住民票などの個人情報関連の書類は、売主が所有している家であることを証明するうえで欠かせない書類です。

もしリフォームや修繕履歴がある場合は、それらの工事内容がわかる書類をそろえておくと、買主に対して物件の安心感を高めるアピールにもつながります。

さらに、確定申告で必要となる書類を見据えて、諸費用の領収書や仲介手数料の明細なども保管しておくと後々便利です。

不動産会社によっては書類チェックを手伝ってくれるところもあるため、早めに相談しておくと漏れのない準備ができます。

売主自身も何が必要なのかをリスト化し、書類不足で手続きが滞ることのないよう気をつけましょう。

物件の現状把握と修繕の検討

築年数の経過によって建物の設備や外壁、屋根などに劣化が生じていないか確認することは、売却活動の第一歩といえます。

とくに中古物件の価値を高めるためには、必要に応じて修繕やメンテナンスを行い、買主に好印象を与えるよう準備をしておくのがコツです。

大きな工事は予算とメリットのバランスをよく検討し、修繕費用をかけることによる価格アップが期待できるかを不動産会社とよく話し合うことが重要になります。

修繕が必要な箇所の特定と対応

建物の劣化は屋根や外壁、給排水設備など見えない部分にも及ぶため、修繕が必要な箇所を正確に特定することが大切です。

木造戸建ての場合は雨漏りや白アリ被害などのリスクがあり、マンションでは大規模修繕の履歴や管理組合のルールが買主の関心事になることもあります。

そこでホームインスペクション(住宅診断)を活用し、専門家に建物の状態をチェックしてもらうと、売主が気づいていない損傷や設備不良を早期に発見できる可能性があります。

修繕が必要と判断された場合は、その工事内容や費用をあらかじめ把握し、買主に説明できるように書類を整えておくと信頼感が高まります。

ただし、高額な修繕工事を行うと売主側の負担が大きくなるため、本当に投資の効果が見込めるのかを慎重に検討することが求められます。

実際に工事を行わなくても、どこにどの程度の劣化があるかを正確に把握しているだけでも、購入希望者が抱く不安は軽減されるはずです。

このように、修繕が必要な箇所への対応は費用対効果を意識しつつ、物件の売買がスムーズに進むように進めるのが賢明です。

修繕によって耐用年数を延ばせるメリットもあるため、タイミングや予算、また不動産会社のアドバイスを踏まえて適切な判断を下すよう心がけましょう。

リフォームの必要性と効果の検討

築10年以上の中古住宅では、内装や水回り設備の老朽化が進んでいる場合が多く、買主に「住まいの快適性」を感じてもらうためのリフォームが有効となることがあります。

一方で、大規模なリフォーム工事は高額な費用が発生する可能性があるため、その投資が売却価格の上積みにつながるかを冷静に見極める必要があります。

たとえばキッチンやバスルームなどの水回りを部分的に改装すると、購入希望者の印象がアップして早期成約につながるケースも見られますが、かけたコスト以上に価格が上昇するとは限りません。

そのため、リフォームの範囲やグレードをどの程度にするかは、不動産会社や建築業者の意見を聞きながらシミュレーションを行うとよいでしょう。

また、資金に余裕がない場合には、軽微な修繕にとどめて売却する選択肢もあります。

買主の中には自分好みにリフォームしたいという方も多いため、あえて大幅な改装をせずに引き渡す方法も合理的といえます。

結局は、リフォームにかかる費用と予想売却益のバランスが最大のポイントとなるため、売主としては「どの程度の改修が購入希望者にメリットを与えるか」を慎重に検討することが大切です。

そうした判断を行うためにも、複数社の意見を聞きながら、実際の物件価値を高める工夫を模索してみるとよいでしょう。

高値売却のための戦略

適切な売出価格の設定

売却活動をスタートするにあたっては、いくらで売り出すかという設定が極めて重要です。

不動産会社から提示される査定額をベースにしつつ、市場相場や地域の需要動向を踏まえて価格を決めますが、あまりに高額すぎると買い手がつかず長期間の売れ残りにつながりやすいです。

反対に低すぎると、本来得られるはずの利益を逃してしまうため、売主としてはシビアに判断しなければなりません。

そこで、複数社から無料査定を取り寄せたり、LIFULL HOME'SやNTTデータのレポートなどを参照したりして、客観的なデータに基づく価格戦略を立てると効果的です。

過去の成約事例や周辺エリアの相場推移を調べることで、買主が納得しやすい金額帯を把握できるでしょう。

また、売主の希望価格をそのまま優先するのではなく、売りたい時期や住宅ローン残債の完済状況などを考慮して、最適な価格を設定することがポイントとなります。

都市部では多くの購入希望者が比較検討をするため、初期の売り出し価格で関心を引けなければ、値引き交渉を余儀なくされる場合もあります。

したがって、価格設定においては不動産会社のアドバイスを取り入れながら、慎重にスタートラインを決める姿勢が高値売却の近道です。

効果的な広告・宣伝方法

売り出した物件を広く周知するためには、効果的な広告や宣伝が欠かせません。

近年では、不動産ポータルサイトへの掲載が中心であり、写真の撮り方や物件概要の見せ方によって内覧希望者の数が大きく変わります。

外観や内装が分かりやすい写真を多角的に掲載するほか、周辺環境やエリアの魅力もしっかりアピールすることが重要です。

また、新聞折込チラシや地域情報誌への広告も一定の効果があり、特に高齢者やネット検索に不慣れな層を取り込む際には有効となる場合があります。

さらに、不動産会社が持つ独自のネットワークや顧客リストを活用し、希望条件に合った買主候補へ直接アプローチすることも検討すべきでしょう。

最近ではSNSなどを使った簡易的な告知方法を取り入れている不動産会社もあり、地域のコミュニティで認知度を高める工夫を行うケースも増えています。

売主としては、不動産会社にどのような広告展開をしてもらえるかを具体的に確認し、その上で宣伝効果を比較検討することが大切です。

多方面に情報を発信することで短期間での成約を目指せる可能性が高まるため、予算や費用対効果を踏まえて最適な方法を選択しましょう。

内覧時の印象アップの工夫

内覧時は買主に物件のメリットを直接体感してもらう大切な場面です。

第一印象が良いと売買交渉もスムーズになるため、見え方や生活イメージを意識した対策が求められます。

特に築10年以上の物件では、清掃と整理整頓を徹底するだけで印象が大きく変わり、ホームステージングを活用すればさらに好印象を与えることが可能です。

清掃と整理整頓の重要性

内覧時に最も大切なのは、物件を明るく清潔に見せることです。

特にキッチンや浴室など水回りの汚れは、買主が「メンテナンスの行き届いていない物件」と判断してしまう要因になりがちです。

そこで、日頃使わない部屋や収納スペースも含めて徹底的に掃除を行い、日差しが入りやすいようカーテンや窓ガラスもきれいにしておくと良いでしょう。

また、私物が多すぎると部屋が狭く感じられるので、不要品は事前に処分し、余裕のある空間をアピールするのがコツです。

さらに、可能であればエアコンや照明などの設備も簡単なメンテナンスを施しておき、買主が気になる部分を最小限に抑えると内覧時の印象が高まります。

戸建ての場合には庭や駐車スペース、マンションなら共用部分との接点などもチェックされるため、周辺にゴミや落ち葉が散乱していないか注意を払うことが大切です。

とりわけ築10年以上の家は、見た目の古さが否めない部分を清潔感で補うだけでも買主の受ける印象がガラリと変わります。

ほんの少しの気配りが売買成立の大きな後押しとなるため、売主としては清掃や整理整頓を手間だと感じずに積極的に取り組む姿勢を持つことをおすすめします。

ホームステージングの活用

ホームステージングとは、家具や小物、インテリアをコーディネートして室内を魅力的に見せる手法で、欧米を中心に普及してきました。

近年では日本国内でも注目が高まり、専門の業者や不動産会社と連携して実施するケースが増えています。

築10年以上の家であっても、ホームステージングを行うことで買主が「ここに住んでみたい」と具体的なイメージを抱きやすくなるのが最大のメリットです。

たとえば、家具のレイアウトや照明の明るさを工夫するだけで、空間が広く見えたり落ち着いた雰囲気を演出したりすることができます。

さらに、あらかじめ備え付けの設備やクロスの色合いに合わせて統一感のあるインテリアを選ぶと、物件全体の印象が格段に良くなるでしょう。

とはいえ、専門会社に依頼すると一定の費用が発生するため、予算を考慮しながらどこまで演出するかを決める必要があります。

一部の不動産会社ではホームステージングのサービスを仲介プランに含んでいる場合もあるため、活用すると売り出し価格を維持しやすくなる可能性があります。

ホームステージングは購入希望者が「住んだ後の生活」を想像しやすくする有力な手段なので、築年数による古さを感じさせにくくし、高値売却につなげる戦略として検討してみる価値があるでしょう。

売却活動中の対応と交渉術

内覧希望者への柔軟な対応

売却活動中は、内覧を希望する買主に対して柔軟な日程調整を行うことが求められます。

平日や土日を含めて複数の候補日を提示しておくと、忙しい方でもスケジュールを組みやすくなり、結果として成約の可能性を高められます。

実際に物件を見に来た人には、建物や周辺施設、エリア環境など気になる点を詳しく回答できるよう準備しておきたいところです。

築10年以上の家の場合、経年劣化が気になる部分に対しては事前に簡単な説明資料を用意しておくと、買主の不安を減らすことができます。

さらに、共用部分の管理状態や近所の状況についても積極的にアピールし、安心できる住まいであることを示すのが効果的です。

売主が在宅する形で内覧を行う場合は、挨拶や接遇にも気を配り、無理な売り込みはせず、必要に応じて不動産会社の担当者を中心に物件案内を進めるとスムーズです。

こうした細やかな対応は買主の印象を大きく左右し、最終的な契約に結びつくかどうかにも影響を与えるため、売主としては常に柔軟な姿勢で臨むことが大切だといえます。

購入希望者との価格交渉のポイント

買主から値引きの要望があった場合、売主としてはどこまで譲歩するかが重要な判断材料となります。

あらかじめローンの返済計画や必要資金をシミュレーションし、最低ラインを決めておくと交渉がスムーズに進みやすいです。

一方で、過度に強気の姿勢を貫いてしまうと買主が離れてしまう恐れもあり、価格交渉では売主と買主が双方にメリットを感じられる着地点を見つけることが大切です。

また、築年数の経過で下落した建物価値を補うために、土地の資産性や周辺環境の利便性を改めてアピールするのも有効な手段です。

不動産会社の担当者を介して交渉を行うと、専門的な観点から双方の主張を整理してくれるため、売主としては冷静に対応しやすくなります。

さらに、あらかじめ修繕やリフォームを実施している場合には、工事の内容や費用対効果を提示することで価格交渉を有利に進められるでしょう。

最終的な売買契約につなげるためには、買主の希望と自身の希望をバランスよく調整し、無理のない範囲で落としどころを探る柔軟さが求められます。

契約条件の確認と調整

価格交渉がまとまったら、売買契約の内容を細部まで確認しておくことが大切です。

とくに、契約書に記載される引渡し時期や手付金、違約金などの条件を充分に理解し、買主と共通認識を持つことが必要となります。

築10年以上の家の場合、設備の保証や修繕リスクなど特有の注意点があるかもしれませんので、物件状況報告書や重要事項説明書を丁寧にチェックしましょう。

また、買主が住宅ローン審査を受ける際には、売主側で協力できる書類提出やスケジュールの調整が求められる場合もあります。

仮に契約条件で折り合いがつかない点が出てきたら、都度不動産会社に相談し、どのように妥協点を見つけるか話し合うことが大切です。

契約書に記載される内容は後から変更が難しいため、内覧時や交渉時に話した内容と相違がないかを再確認し、納得できる形に整えるよう注意しましょう。

さらに、引渡し後のトラブルを防ぐために、設備の引き渡し状態や鍵の受け渡し方法なども細かく取り決めておくと安心です。

こうした契約条件の調整は、売主と買主の信頼関係を構築する上でも重要なプロセスなので、焦らずしっかり時間をかけて進めるよう心がけると良いでしょう。

売却後の手続きと税金対策

売買契約の締結と引渡しの流れ

買主との合意を経て売買契約を締結した後は、引渡しまでに必要な手続きをスムーズに進めるため、あらかじめスケジュールを把握しておくことが重要です。

まず、契約時には手付金が支払われ、重要事項説明書などの内容を売主・買主双方が確認したうえで契約書に署名押印を行います。

その後、買主が住宅ローンを利用する場合には、金融機関との審査手続きや融資実行に向けた調整が進められ、問題がなければ決済日に残金が支払われます。

残金決済と同時に所有権移転登記が行われ、各種書類の受け渡しを経て物件の鍵を引き渡すという流れが一般的です。

このとき、築10年以上の家であっても事前にリフォームや修繕をしていた場合は、領収書や工事保証書などを買主に渡すことで信頼を確保できます。

売主としては、固定資産税や都市計画税の日割り計算、管理費や修繕積立金の精算なども忘れずに確認し、引渡し時に精算金をやり取りするケースも多いです。

また、物件の引渡し後に「設備が動かない」などのトラブルが起きないよう、設備表や物件状況報告書で合意した内容と実際の状態が一致しているか再度チェックすることが望まれます。

こうした一連の流れを把握しておけば、契約の締結から引渡しまでを円滑に進めることができ、売主と買主の双方にとって気持ちの良い取引が実現しやすくなるでしょう。

売却益にかかる税金と節税対策

家を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、所得税や住民税などの税金がかかることに注意が必要です。

譲渡所得は売買価格から取得費や譲渡費用を差し引いて計算され、所有期間によって税率が異なります。

一般的には5年を超えると長期譲渡所得として優遇されるため、築10年以上の物件を売却する際には、軽減税率や特別控除などの特例が適用される可能性があります。

ただし、具体的な節税対策を考える場合、確定申告時に必要な書類をどのように準備するかが重要です。

購入時の売買契約書や建築費用の領収書など、取得費の根拠となる資料を揃えておくことで、実際の課税額を抑えることができます。

さらに、マイホーム(居住用財産)の特例が適用されるケースでは、3,000万円の特別控除を受けられることもあるため、大きな節税メリットが期待できるでしょう。

ただし、状況や条件によっては特例が使えなかったり、必要な要件を満たさないこともあるため、税理士や不動産会社と相談しながら正確なシミュレーションを行うことをおすすめします。

売主としては、「いくら税金がかかるか」を事前に把握し、計画的に資金を確保しておくと、余裕を持って次のステップへ進めるはずです。

次の住まいの確保と引越し準備

物件を売却した後は、次の住まいを確保し引越し準備を進める必要があります。

賃貸への転居を考える場合は、家賃相場や初期費用などを踏まえて早めに物件探しを始めるとスムーズです。

購入を検討している場合には、住宅ローンの審査や頭金の計画などが絡むため、売却スケジュールと合わせて余裕を持って検討すると良いでしょう。

とくに売却益を次の購入資金に充てる予定の方は、売買契約の引渡し時期と新居の契約タイミングを調整しないと、仮住まいが必要になるリスクがあります。

また、引越し業者の繁忙期や希望日程によっては予約が取りにくい場合もあるため、売却が決まった時点で候補日をいくつかピックアップしておくと安心です。

さらに、荷物の整理や不要品の処分は想像以上に時間と手間がかかるため、できるだけ早い段階から取り組むことで引渡し日に間に合わせることができます。

売却と引越しを同時進行で進めるのは負担が大きいかもしれませんが、不動産会社や引越し業者とこまめに連絡を取り合い、スケジュール管理をしっかり行えば大きなトラブルを回避しやすいです。

このように、次の住まいをどうするかを明確に決めておくことは、売却を円滑に進めるうえでも重要なポイントとなるでしょう。

まとめ

築10年以上の家でも、売却方法を工夫すれば満足できる結果を得ることは可能です。

建物の状態や土地の魅力、売り出すタイミングを見極めながら、不動産会社との連携や適切な準備を進めることで、物件の価値をしっかりと伝えることができます。

細やかな手入れや情報収集を惜しまなければ、買主にとっても魅力的な住まいとして映り、スムーズな売却へとつながっていくでしょう。

一つひとつの選択が結果を左右するからこそ、今からできる準備を丁寧に重ねていくことが大切です。

この記事のタイトルとURLをコピーする

この記事を書いた事務所

みかづき不動産株式会社

みかづき不動産株式会社

東京都葛飾区で不動産売却は、みかづき不動産にお任せください。葛飾区・江戸川区の土地、マンション、一戸建ての売却・査定を得意とし、豊富な実績と地元の相場情報を基に、お客様の物件売却をサポートします。相続や離婚、訳あり物件のお悩みも気軽にご相談いただけます。

関連記事

本條 真経

葛飾区・江戸川区で
不動産の売却や買取は
みかづき不動産にお任せください!